【北京＝山下福太郎】中国の倪虹・住宅都市農村建設相は９日、全国人民代表大会（全人代）に合わせた記者会見で、経営が行き詰まった不動産開発企業の破綻処理を進める考えを示した。具体的な社名には言及しなかったが、中国恒大集団などを念頭に置いた発言とみられる。
倪氏は「倒産すべき時には倒産し、再編すべき時には再編しなければならない。経営する力を失った不動産企業は、法の支配と市場の原則に従う必要がある」と述べた。
中国では不動産市況の悪化が続いており、恒大集団は今年１月、香港高等法院（高裁）から法的整理に当たる会社の清算を命じられた。創業者の許家印氏も当局に拘束されている。
倪氏は「不動産企業の合理的な資金ニーズを区別なく支援する」とも述べ、政府として業界の資金繰りを支え、市場の安定化を図る考えも強調した。
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