高級腕時計18億円相当が戻ってこない。警視庁は高級腕時計シェアサービスの元代表を指名手配しました。
先月、「トケマッチ」の元代表の自宅とみられる建物を訪ねた際の映像。自宅にも居ないようです。携帯電話に掛けてもつながりません。
そのはずです。すでに1月下旬、成田空港から中東のドバイに出国していたことが捜査関係者などへの取材で分かりました。
小湊敬済こと福原敬済容疑者（42）。警視庁は今月5日、業務上横領の疑いで逮捕状を取得し、指名手配しました。
時計を45本預けたバイヤーの男性（30代）
「怪しいと思っていたが、疑惑が確信に変わった」
トケマッチは高級腕時計を持ち主から預かり、借りたい人に貸し出すというサービスをうたっていました。
ところが1月31日に突然、サービスの終了と運営会社の解散を発表。ちょうどそのころ、福原容疑者が海外に出国していたことになります。
時計を預けていたオーナーらの集計によりますと、866本、約18億5000万円相当の時計が未返却。
そうしたなかで発覚したのがオークションサイトでの取引です。
中古ブランド品の買い取り業者によりますと、少なくとも20本のシリアルナンバーがトケマッチに預けられていたものと一致。そのうち半数が運営会社の解散発表より前に流通していたといいます。
また、こんなケースも…。
時計を45本預けたバイヤーの男性
「（トケマッチ側から）1月の中旬に再度、預託の話を持ち込まれたんですよ」
男性はサービス終了直前、トケマッチ側からさらに時計を預けるように促されたというのです。しかし、後から分かったことは、その時期すでにトケマッチに預けていた時計がオークション会社に送られていたとみられることです。
時計を45本預けたバイヤーの男性
「その時から（オークションで）売り始めていたのに私には預託の依頼を掛けていた」
エジソン法律事務所 大達一賢弁護士
「オーナーから時計を借り受ける段階で、もうサービス終了を予定していた場合には時計を譲り受けたことが刑法上の詐欺罪に該当。時計をオーナーに返さずにオークションサイトに出ているとなると、これは業務上横領に該当」
警視庁は福原容疑者について今後、警察庁を通じて国際指名手配をする方針です。
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