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【米国市況】株は最高値から反落、ハイテクに売り-ドル147円後半 - ブルームバーグ

13日の米株式市場でS&P500種株価指数は反落。大型テクノロジー株の一角が売られた。市場は米金融当局の次のステップに関する手掛かりを得ようと、14日に発表される2月の米生産者物価指数(PPI)と米小売売上高を待っている。

株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 5165.31 -9.96 -0.19%
ダウ工業株30種平均 39043.32 37.83 0.10%
ナスダック総合指数 16177.77 -87.87 -0.54%
Top Wall Street Bull Says US Stocks To Pause Briefly After Run

米PPIの発表を控え、株式相場は静かな展開

Photographer: Michael Nagel/Bloomberg

  ブルームバーグのデータによれば、S&P500種はこれで266営業日連続で2%以上の下落を見せておらず、2018年以来の最長記録となっている。大型ハイテク銘柄で構成するナスダック100指数は0.8%安。アナリストによる投資判断 引き下げを受けて、テスラが値下がり。他の大手ハイテク銘柄も総じて売られた。USスチールは13%の急落。バイデン米大統領は日本製鉄によるUSスチール買収計画について、 懸念を表明する声明を近く出す予定だという。

  ニュースレター「ザ・セブンズ・リポート」を創業したメリルリンチの元トレーダー、トム・エッセイ氏は、年初来の株高の原動力となっているのは底堅い成長や米利下げ見通し、人工知能(AI)を巡る熱狂だと指摘。

  「この総じてポジティブな環境が年初来の株価上昇を支えてきた。ただし、ファンダメンタルズは良好でも、現在のバリュエーションを正当化するものではなく、市場はネガティブサプライズに脆弱(ぜいじゃく)になっていると留意することが重要だ」と述べた。

  米国株が昨年10月以降に大幅上昇する中、懐疑的な見方も強まった。S&P500種は過去19週間のうち、16週で上昇している。

  データトレック・リサーチのニコラス・コラス氏は「S&P500種が2024年後半も力強く推移するには、企業業績の伸びが加速する必要がある」と述べた。

  JPモルガン・チェースのトレーディングデスクでは、財インフレの再燃で米金融当局が年内の利下げ意欲を弱めると見込んでいるが、米国株への強気な見方は変わらないという。

  アンドルー・タイラー氏率いるチームは、「モメンタムの巻き戻しリスク」により、約5%の下落が遅行して生じ得ると顧客向けリポートで指摘。ただし、AIという短期的なカタリストに支えられ、大幅な下げは回避される可能性があると記した。

  ブルームバーグ・エコノミクスのエステル・オウ氏は、前日発表の米消費者物価指数(CPI)が堅調な内容となった後、エネルギー価格の持ち直しを反映してPPIも伸びが加速した可能性が高いとの見方を示した。

Longest Stretch Since 2018

S&P 500 has gone 266 sessions without a drop of at least 2%

Source: Bloomberg

米国債

  米国債は下落。220億ドル(約3兆2500億円)規模の30年債入札は旺盛な需要を集めたが、ニューヨーク原油先物の上昇などを背景に、売り圧力が強まった。

国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 4.34% 2.6 0.59%
米10年債利回り 4.19% 3.7 0.90%
米2年債利回り 4.63% 4.6 1.01%
    米東部時間 16時56分

  FHNファイナンシャルのウィル・コンパノル氏は、「来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合にかけて、米国債利回りはじりじり上昇する可能性がある。特に14日発表の米PPIが予想上振れとなれば、なおさらだ」と指摘。「前日の堅調な米CPIに関して市場参加者が一斉に肩をすくめるのであれば、金利の次のアンカーとなり得る材料は来週の金利予測分布図(ドットプロット)とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見だ」と述べた。

外為

  円は対ドルで小幅安。日本銀行が来週18-19日に開く金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除するかを議論すると日本経済新聞が伝えると、円は 上昇する場面もあった。

日銀、マイナス金利解除を来週の会合で議論へ-報道

  ドル指数は下落。逃避先通貨が総じて軟調だった。原油や金属価格の上昇を背景に、資源国通貨は値上がりした。

為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1229.07 -1.43 -0.12%
ドル/円 ¥147.77 ¥0.09 0.06%
ユーロ/ドル $1.0948 $0.0021 0.19%
    米東部時間 16時56分

  コロンビア・スレッドニードル・インベストメントの金利ストラテジスト、エド・アルフセイニ氏は、ドル・円相場を動かす最大要因は米利下げ期待の変化であり、日銀の金利政策ではないと指摘。「日銀のリフトオフ(利上げ開始)は既に長らく織り込まれてきた。これは円にそれほど恩恵をもたらしていない」と述べた。

  その上で、来週の日銀の政策金利発表は「非常に際どい判断」になると予想し、政策当局者らは金利を変更する準備を整えつつあるが、「当局者らに実際に行動するだけの確信が十分あるか」どうかが問題だと指摘。3月か4月にマイナス金利が解除される可能性は「極めて高い」とも話した。

円の運命はFRBの手中にある、日銀ではない-Cスレッドニードル

原油

  ニューヨーク原油先物は5営業日ぶりに反発。米国の原油在庫が7週間ぶりに減少したことに加え、ウクライナのドローン攻撃によりロシア最大級の製油所が操業停止に追い込まれたことが材料視された。

   米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間統計によると、原油在庫は先週、154万バレル減った。在庫の圧縮幅は米国石油協会(API)が発表していた550万バレル減の推計値より小さかったものの、約2カ月ぶりの減少となったことで買い材料だと受け止められた。

  また日量34万バレルの精製能力を持つロシア国営石油会社ロスネフチの製油所が、ウクライナによるドローン攻撃を受けて炎上。製油所の操業停止は通常、精製待ちの原油が増えることで原油価格を下押しすることが多いが、今回の攻撃は地政学リスクの高まりを示唆し、相場の追い風となった。

ロシア、製油所3カ所が操業停止-ウクライナはドローン攻撃激化 (1)

 

US Stockpiles Draw Down for First Time in Seven Weeks | Crude inventories shrank by 1.54 million barrels

WTI先物(上段)と米原油在庫(下段)の推移

出所:ブルームバーグ、EIA

  ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は、前日比2.16ドル(2.8%)高の1バレル=79.72ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント5月限は2.6%上げて84.03ドル。

  金スポット価格は反発。米利下げ見通しに関する手掛かりを得ようと、14日発表の米生産者物価指数(PPI)統計に注目が集まっている。

  前日は予想を上回る伸びとなった米消費者物価指数(CPI)統計を受けて、10営業日ぶりに反落していた。CPIは利下げに対する米金融当局の慎重姿勢を裏付ける格好となったものの、スワップ市場は依然、6月利下げを62%の確率で織り込んでいる。

  スポット金価格はニューヨーク時間午後2時31分現在、前日比17.25ドル(0.8%)上昇の1オンス=2175.59ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は14.70ドル(0.7%)上げて2180.80ドルで終了した。

 

Gold Steadies After Record Run | Traders await US PPI data for Fed rate clues

スポット金価格の推移

 

原題: Stocks Struggle Near Record Before Inflation Data: Markets Wrap(抜粋)

Treasuries Pressured Lower Despite Strong 30-Year Bond Auction(抜粋)

Dollar Eases With Haven Peers; Oil Lifts Krone: Inside G-10(抜粋)

Oil Advances on Russian Refinery Attack, US Stockpile Drawdown(抜粋)

Gold Steady After Record Run as Traders Await Data for Rate Cues(抜粋)

 

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