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グループ各社はトヨタに「もの言えない」、豊田章男会長認める…トップ交代で「意見出やすくなった」とも - 読売新聞オンライン

 トヨタグループで相次ぐ不正について、トヨタ自動車の豊田章男会長は30日の記者会見で、グループ各社がトヨタに対してものが言いづらい環境にある点を認めた。品質への信頼が揺らぐ事態となっており、変革に向けた取り組みの実効性が問われている。

 「認証で不正をしたわけだから、販売してはいけない商品を届けたことになる。絶対にやってはいけないことをやってしまった」

 豊田氏は、グループのビジョン(展望)を示す説明会で頭を下げた。記者会見は1時間に及び、不正に対する質問が集中した。背景について、トヨタが発注者になる場合もあるとし、「トヨタにものが言いづらいという点があると思う」と述べた。

 不正はいずれも、豊田氏が社長だった頃に起きている。豊田氏は、リーマン・ショックやタイの洪水で業績が打撃を受けたことを振り返り、「危機の連続で、ゆとりがなかったのが正直なところ」だと述べた。グループ全体の企業統治まで目配りできなかったことを認めた。

 また、不正は、トヨタで約14年ぶりとなる昨年のトップ交代後に相次いで見つかった。経営に新たな空気が加わり、違反を指摘する意見が出やすくなったとの考えを示し、「社長を辞めて1年。色々と問題が出てきたのは、ある意味良いことだと思った」と述べた。

 グループ内でほかにも不正がないのかという質問には、「私が知っている限りはない」と言い切った。多くの不正が見つかった日野自動車と豊田自動織機、ダイハツ工業の3社の信頼回復には、相当な時間がかかるとの考えも示している。

 今後はグループの責任者としての位置付けを明確にし、変革をリードする。具体策として「株主の立場でグループを見る」と説明し、今年のグループ各社の株主総会に出席して、経営側と意見交換するという。

 当初は、創始者の豊田佐吉氏の誕生日である2月14日にビジョンを発表する予定だったが、不正が相次いでいることを踏まえ、前倒しした。30日には、グループ主要17社の首脳が集まり、「次の道を発明しよう」との考えも共有したという。

 トヨタの対応について、調査会社フォーインの福田将宏氏は、「(変革が)果たして実行できるのか、見通せない。グループ会社がトヨタと率直に議論できるような環境づくりも必要だ」と指摘している。

・認証不正は絶対にやってはいけないことで、お客様の信頼を裏切った。会社を作り直すくらいの覚悟が必要だ

・(不正の背景は)各社の規模が大きくなり、それぞれの価値観を持つなかで、原点を見失っていた。トヨタにものが言いづらいという点もあった

・これからは自身がグループ全体の責任者として、変革をリードしていく

・(完全子会社のダイハツの不正は)社長時代はゆとりがなく、見ていなかったというよりは、見られなかったのが正直なところだ

・(公表済み以外の不正は)私の知る限りはない

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