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【米国市況】国債利回り上昇、CPI控え-株上昇、ドル145円台後半 - ブルームバーグ

10日の米株式相場は上昇。大型ハイテク銘柄がけん引した。米国債は値下がり。市場は米金融政策の見通しに関する手掛かりを得ようと、11日発表される昨年12月の米消費者物価指数(CPI)に注目している。

株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 4783.45 26.95 0.57%
ダウ工業株30種平均 37695.73 170.57 0.45%
ナスダック総合指数 14969.65 111.94 0.75%

  ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は金融政策について、インフレ率を目標に戻す上で十分引き締まった状態にあると指摘。ただその上で、利下げに動く前にインフレ鈍化のさらなる証拠が必要だとの認識を示した。

NY連銀総裁、政策金利はインフレ目標達成には十分な高さにある

  B・ライリー・ウェルスのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「インフレの緩やかな鈍化継続、米利上げ終了、そして2024年下期における経済成長再加速が起きると納得できるような道筋が見えている」と述べた。

  12日にはバンク・オブ・アメリカ(BofA)やJPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴが昨年10-12月(第4四半期)決算を発表する。決算では、資金調達コスト上昇により純金利マージン(NIM、利ざや)の圧迫が続いたことが示される可能性が高い。

米国債

  米国債相場は下落(利回りは上昇)。早い時間には上げていたが、午後に下げに転じた。10年債利回りは4%台。CPIや生産者物価指数(PPI)、30年債入札といったイベントリスクを控え、午前中は全般的に大きな動きが見られなかった。

国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 4.21% 2.2 0.52%
米10年債利回り 4.03% 1.7 0.42%
米2年債利回り 4.36% -0.4 -0.09%
    米東部時間 16時36分

  米10年債入札(発行額370億ドル)では最高落札利回りが4.024%と、昨年8月以来の低水準。投資家の需要を測る応札倍率は2.56倍だった。11日には30年債入札が実施される。

外為

  外国為替市場では、11日のインフレデータ発表を控えてブルームバーグ・ドル・スポット指数が方向感に欠ける展開。円は下落した。日本の賃金データを受けたポジションの解消などが背景にある。

為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1225.89 -0.19 -0.02%
ドル/円 ¥145.75 ¥1.27 0.88%
ユーロ/ドル $1.0972 $0.0041 0.38%
    米東部時間 16時39分

  ドルは主要10通貨のうち円とニュージーランド(NZ)ドルを除く全てに対して値下がりした。

  円は対ドルで続落。一時1ドル=145円83銭を付けた。ニューヨーク時間としては、昨年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合以来となる1ドル=145円台で取引を終えそうだ。

  名目賃金の伸びの大幅鈍化により、円には下押し圧力がかかっている。日本銀行は超金融緩和策の終了が難しくなるとの見方からだ。

  厚生労働省が10日発表した毎月勤労統計調査(速報)によると、名目賃金に相当する1人当たりの現金給与総額は0.2%増と23カ月連続で増えたが、2021年12月以来の低い伸びにとどまった。実質賃金は前年同月比3.0%減だった。

実質賃金は7カ月ぶり減少率、日銀正常化観測後退の新たな材料に (1)

Trade-Weighted Yen Slides to One-Month Low

  ユーロは上昇。欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事が、「利下げを協議するには時期尚早だ」と述べたことに反応した。

ECBシュナーベル理事、利下げ協議は「時期尚早」-警戒がなお必要

原油

  ニューヨーク原油先物相場は反落。紅海での船舶攻撃が続いていることによる供給懸念はあるものの、米原油在庫の大幅な増加の方が強く意識された。

  米エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計では原油在庫が134万バレル増と、昨年12月中旬以来の大幅な伸びとなった。

  イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海で大規模な攻撃を行ったのを受け、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は早い時間帯には一時1.9%上昇していた。

フーシ派が紅海でミサイルとドローン攻撃、最大規模-米英部隊が撃墜

Oil Stuck in Rangebound Trading

  原油価格は過去1カ月間、上下5ドル程度の幅でのレンジ取引が続いている。中東の混乱、リビア油田の操業停止、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産が相場の押し上げ材料となっている一方、需要懸念が上値を抑えている。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比87セント(1.2%)安の1バレル=71.37ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント3月限は79セント(1%)安の76.80ドル。

  ニューヨーク金相場は下落。11日発表の12月米CPIにトレーダーが身構える中、スポット価格はやや方向感の定まらない展開となった。

  ブルームバーグ・エコノミクスによると、同CPI統計では食品、エネルギー、住宅価格を除くスーパーコア・カテゴリーでのディスインフレ傾向が引き続き非常に緩やかであることが示唆される公算が大きい。実際にそうなれば、市場の利下げ観測は後退するとみられる。  

Spot Gold Holds Steady Above $2,000 an Ounce | Investors eye CPI data this week for fresh clues

  今年早期の利下げ観測を追い風に、金スポット価格は昨年12月13日以降は1オンス=2000ドルを上回って推移している。しかし、過去数週間は勢いが失速。経済のファンダメンタルズが底堅く推移していることから、米金融当局が緩和への方向転換を遅らせる可能性が意識されている。

  ニューヨーク商品取引所の金先物2月限は前日比5.2ドル(0.3%)安の1オンス=2027.80ドルで終了した。

原題: Treasury 10-Year Yield Is Back Above 4% Before CPI: Markets Wrap(抜粋)

Treasuries Pare Gains Late in Day With 30-Year Bond Sale Ahead

Treasury 10-Year Auction Tails; Yield Still Lowest Since August

Dollar Mixed in Share Rally Ahead of Inflation Data: Inside G-10

Oil Falls as Swelling US Stockpiles Overshadow Red Sea Risks

Gold Steady Before US Inflation Data as Market Seeks Rate Cues

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