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ロレックス預けた男性「詐欺ではないか」 シェアリングエコノミー、急成長の陰にトラブルも - 産経ニュース

所有者(オーナー)から借り受けた高級腕時計を希望者に貸し出すシェアリングサービス「トケマッチ」を運営していた大阪の会社が1月末、突然解散を発表し、全国のオーナーに不安が広がっている。総額で数億円相当の高級腕時計が返却されないまま、運営会社は雲隠れ。政府も急成長を後押しするシェアリングエコノミーのリスクが思わぬ形で浮き彫りとなっている。

「なぜ連絡が取れないのか。早く対応して」。トケマッチサービスを利用していた三重県在住の40代男性は、突如解散を表明したネオリバース社に不信感を募らせている。預けた4本計450万円相当の腕時計は返ってきておらず、「詐欺ではないか」と憤る。

インターネット広告でトケマッチを知ったのは昨年9月。テレビCMや雑誌でも紹介され、サービス開始から2年以上が経過していたため、信用してしまった。

オーナーとして預けたのは、ロレックスのサブマリーナーデイト(200万円相当)やグランドセイコー(77万円相当)など高級品ばかり。いずれもローンで購入し、多額の返済が残っている。

ネオ社は、オーナーから借りる腕時計を最高ランクから順に、ブラック▽プラチナ▽ゴールド▽シルバー▽ブロンズ-の5段階で査定。オーナーに支払う1本あたりの月額使用料はブロンズが4900円、ブラックの場合は2万4900円以上に設定していた。

男性は昨年10~12月に月約6~7万円の使用料を受け取り、「収益性が高く、副収入としても満足していた」。自身の腕時計がレンタルされるとHP上に「貸出」と表示されるなど、運用状況も確認できたという。

男性はネオ社の解散を知るや、すぐにメールを送ったが、自動返信でおわびの連絡が来るのみ。「解散に驚きショックを受けた。連絡が全くつかないのはおかしい」と訴え、SNS上の「被害者の会」に加わり、警察や弁護士への相談について協議している。「中には30本ぐらい預けている人もいた。SNSでの発信を見る限り、被害者は150人ぐらいに上るのでは」とも推測する。

ネオ社に貸し出したものとシリアルナンバーが同一の腕時計が、ネットオークションに出品されていた事例も確認されたとの情報もあり、男性は「自分の腕時計も転売されているかもしれない」と焦りをにじませた。

急成長のシェアリングエコノミー オーナー側の被害「珍しい」

高級バッグや洋服、車に自転車、家事代行-。モノや場所、スキルなどをインターネットを通じて貸し借りするサービス「シェアリングエコノミー」は近年急成長を遂げ、政府も普及を後押ししている。

業界団体「シェアリングエコノミー協会」の調査によると、令和4年度の市場規模は過去最大の約2兆6千億円。14年度には15兆円以上に膨らむ見通しだという。

ただ、急速な成長に伴ってトラブルも生じている。国民生活センターによると、シェアリングサービスに関する相談も年間100件超に及ぶ。ただ、カーシェアのオーナー側から高額な修理代を請求されるなど借り手側からの相談が多く、トケマッチのようにオーナー側が被害を訴えるケースは「異例」(協会の担当者)という。(藤木祥平、鈴木源也)

預けた高級腕時計どこへ サービス停止の「トケマッチ」、数億円相当が未返還のイメージ

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