[ロンドン ２０日 ロイター] - クレディ・スイス（ＣＳ）のＡＴ１債（その他ティア１債）がＵＢＳによるＣＳ買収に伴い無価値化されることを受け、債権者らが法的措置の可能性を巡り、スイスや米英の弁護士と協議していると、法律事務所クイン・エマニュエル・アークハート・サリバンが２０日に明らかにした。
クイン・エマニュエルはＡＴ１債の想定元本総額の「かなりの割合」に相当する債券保有者と協議中という。保有者の名称には言及しなかった。
ＡＴ１債が無価値となる一方で、返済の優先順位が社債より下位となる株式の保有者は、ＵＢＳによる株式交換方式の買収で総額３２億３０００万ドルを受け取ることになる。
ロイターが確認したモーニングスターのデータに基づくと、２月末時点でポートフォリオの比重においてＡＴ１債へのエクスポージャーが大きいファンドには、ラザード・フレール・ジェスティオン、ＰＩＭＣＯ、ＧＡＭインベストメンツが運用するものが含まれており、無価値化の影響を受けやすいとみられる。
ＰＩＭＣＯとＧＡＭはＡＴ１債の保有や法的措置の可能性に関する質問にコメントを控えた。
ラザード・フレールはコメント要請に応じていない。
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