日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告は18日、日産などを相手取り10億ドル（約1400億円）を求める訴訟を起こしていることについて、報復ではなく、自身を陥れた人々に責任をとらせるためのものだと述べた。
日産元会長ゴーン被告、レバノンで日産と関係者らに10億ドル損賠提訴
ゴーン被告は東京都内の日本外国特派員協会で開いたオンライン会見で、「私が求めているのは復讐ではない」とし、「ただ、犯罪者や陰謀を企てた者たちが、あのようなことをしておきながら安心して眠ることができないようにしたいだけだ」と語った。
ゴーン被告は2018年に金融商品取引法違反の疑いなどで逮捕され、19年後半にレバノンへ劇的な逃亡を果たすまで、日本で裁判に直面していた。日産と日本の検察は、同被告が会社の資金を個人的な利益のために流用し、所得を過少申告したと主張している。ゴーン被告は罪状を認めていない。
ゴーン被告は、日産とその関係者が自身の資産と評判に「深い損害」を与えたとして訴訟に踏み切った。18日の会見では、この取り組みが自身の権利の一部を回復する助けになることを望んでいると述べた。
「日産は私に多くの損害を与えた。それは修復不可能な損害だ。私が手に入れられるのは、わずかな賠償金だけだ」と語った。
日産は、同社とその従業員に対するいかなる請求に対しても闘うとした以外は、係争中の全ての案件についてと同様にコメントを控えるとした。
問題を抱える日産とルノーのアライアンスのバランスを取り戻す努力について、ゴーン被告は「まだ多くの不信感がある」と指摘。両社とその利害関係者は「ミニ・アライアンス」をつくろうとしていると同氏は述べ、「これから見られるのは、２社の非常に小規模で縮小された協力関係のようなものだ」との見方を示した。
原題： Ghosn Says $1 Billion Nissan Lawsuit Isn’t About Seeking Revenge（抜粋）
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