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日産、「GT-R」2024年モデル発表会 空力性能やマフラーの進化点を開発陣が解説 - Car Watch

GT-R 2024年モデルのハンドリング

 続いてはハンドリング性能の進化についての解説だ。

 川口氏は「NISMOを例に取って説明します。今回のモデルは特にコーナリング性能を向上させています。先ほど説明したように、空力によってクルマを押し付ける力が増えたことで、接地感は高まっております。その効果をさらに生かすためフロントに機械式LSDを搭載しました。これにより、コーナリングから立ち上がる際に、フロント内輪のタイヤの空転を抑えることができます。するとフロントタイヤのポテンシャルを最大限使えるのです。こうした特性に合わせて4WDの制御特性も変更しています」と解説した。

空力が向上したのに合わせてフロントに機械式LSDを組む。また、ダンパーの最適化や4WD制御特性の変更により、タイヤの性能をこれまで以上に引き出すことができる

マフラーが大幅に進化

 最後はマフラーについての解説だ。川口氏は「ここは非常に大きな技術開発を行なったところであります。新しいマフラーは動力性能を一切犠牲にすることなく、非常に厳しくなった騒音規制に対応しつつ、迫力のあるサウンドを実現しています。この構造では非常に大きな特徴として排気管の途中に分岐構造を持っています。一般的に、排気音を下げようとするとマフラーを長くしたり、あるいはマフラーの容量を増やして音を下げようとします。しかし、こうしたことをしてしまうとマフラーの中を流れるガスの流れを少しわるくしてしまうので、エンジンの出力が落ちてしまうことになります。また、単純にマフラーを静かにするだけだと、スポーツカーにとって必要な高揚感を得られるサウンドも失ってしまうことになります。ここはGT-Rにとって大事なところでもあります。こうした課題に対して製作したのが新しい構造のマフラーです」と解説した。

2024モデルの大きな魅力が新しいマフラー。日本仕様だけの装備だ
厳しい音量規制をクリアしつつ、パワーダウンなし。それどころかサウンドチューンを行なう

 ポイントになるのは二股に分かれた構造。「消音室」とあるのはいわゆるレゾネーターで、ここは密封された構造。この部屋では低音域の音のみ消すことができる。これにより騒音規制で問題になる点を対応したという。

 そして排気ガスだが、マフラーの左側は密閉されていて右側にしか流れない構造で、動力性能は犠牲にならないという。さらに分岐部分の形状に新たなノウハウを投入。分岐付近を流れる排気に小さい渦をたくさん作ることで、とくに加速状態で迫力のあるジェットサウンドを発生させることが実現した。この構造については解説図を見ていただく方が分かりやすいと思う。

 日産ブースはとても人気で混んでいるが、GT-Rは一段高くなったステージに飾られているので他の展示車より見やすいと思う。東京オートサロン2023に出かけるなら、最新の思想を盛り込んだGT-R 2024年モデルも見てほしい。

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