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【米国市況】株続伸、CPIが予想下回り-FOMC控えて上げ幅縮小 - ブルームバーグ

13日の米株式相場は続伸。予想を下回る伸びとなった11月の米消費者物価指数(CPI)を受け、金融当局がインフレ退治のための積極的な政策を変更するかどうかに注目が集まっている。

株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 4019.65 29.09 0.7%
ダウ工業株30種平均 34108.64 103.60 0.3%
ナスダック総合指数 11256.81 113.07 1.0%

  S&P500種株価指数など主要指数は上昇して終了したが、日中は変動の大きな展開となった。CPIではインフレの最悪期が過ぎたことが示唆された。CPIの減速は株式市場でも歓迎され主要指数は一時急伸したが、その後はCPIの政策金利軌道への影響に注目が移り、上げを縮める展開となった。

米コアCPI、過去1年余りで最も低い伸び-利上げ減速を正当化 (3)

  今週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利上げ幅が0.5ポイントになるとみる向きが多いが、市場は金融政策に関するさらなる手掛かりを求めて当局者の見解に注目しそうだ。スワップ市場は現在、早ければ1月31日-2月1日の会合で利上げ幅が0.25ポイントに減速されることに傾きつつある。

  ただ一部には、11月のCPIデータを手放しで歓迎するのには慎重な向きもある。

  キルター・シェビオットの債券調査部門責任者リチャード・カーター氏は、「インフレとの闘いは転機を迎えているが勝利宣言には程遠く、米金融当局は当面はタカ派姿勢を維持するだろう。リセッション(景気後退)を強いる恐れがあるとしてもだ」と述べた。

  サスケハナ・インターナショナル・グループのデリバティブ戦略共同責任者、クリス・マーフィー氏は「パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が経済と企業利益にどの程度の影響を既にもたらしたかはまだ分からない。よって極めて大きな株価の上振れを目にするのはまだ難しいだろう」と述べた。

  FOMCに続き、15日にはECBが政策決定を発表する。今週はさらにイングランド銀行(英中銀)やメキシコ、ノルウェー、フィリピン、スイス、台湾の中銀も政策決定を発表する。

米国債

  米国債は反発。11月のCPIで伸びが市場予想を下回ったことを受けて一時急伸したが、その後に10年債先物がブロック取引で大きく売られたほか、30年債入札が低調となり、相場は上げを縮めた。

国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 3.53% -3.96 -1.1%
米10年債利回り 3.50% -11.19 -3.1%
米2年債利回り 4.21% -16.55 -3.8%
    米東部時間 16時46分

外為

  外国為替市場ではドルが主要通貨に対して下落。11月のCPIでコアが前月比ベースで見て過去1年余りで最も低い伸びにとどまったことが手掛かり。対ドルではノルウェー・クローネや円、オーストラリア・ドルの上げが目立った。

  円はCPI発表後に急伸し、対ドルでの上昇率は一時2%を超えた。

円が対ドルで2%上昇、一時134円台に-米CPI発表後 (1)

為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1254.82 -11.45 -0.9%
ドル/円 ¥135.60 -¥2.07 -1.5%
ユーロ/ドル $1.0632 $0.95 0.9%
    米東部時間 16時46分

  ノムラ・インターナショナルの為替ストラテジスト、ジョーダン・ロチェスター氏は「インフレ軌道がここから一段と下向きなるのは明らかだ。財の価格下落がインフレの上振れリスクに勝る可能性が高い」と予想。「年末に向けてドルをロングにするのは厳しい。われわれが対ドルでのユーロ・ロング、対円でのドル・ショート、対ノルウェー・クローネでのカナダドル・ショートを維持しているのはそれが理由だ」と述べた。

原油

  ニューヨーク原油先物相場は続伸。11月の米CPIが予想を下回る伸びにとどまったことから、米金融当局が利上げペースを落とすとの楽観が強まった。主要パイプラインの稼働再開に向けた最初の取り組みが悪天候で延期されたと伝わったことも材料視された。

  エネルギーインフラ会社のTCエナジーは、カナダの油田と米メキシコ湾岸の製油所を結ぶキーストーン・パイプラインについて、14日の一部稼働再開を目指している。関係者が明らかにした。当初は10日の一部再開を計画していた。

  中国はコロナ対策の制限措置を引き続き緩める方針だと、同国の駐米大使が話したことも強気センチメントを後押しした。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は前日比2.22ドル(3%)高の1バレル=75.39ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は2.69ドル上げて80.68ドル。

  ニューヨーク金相場は大幅反発。スポット価格は6月以来の高値を付けた。11月の米CPIが予想を下回る伸びにとどまり、米金融当局が利上げペースを減速し始める可能性が示唆されたことから、買いが優勢になった。

  ヘレウス・プレシャス・メタルズのシニアトレーダー、タイ・ウォン氏は「金は予想より低調なCPI発表後1分もたたないうちに23ドル急伸した。インフレ鈍化により、米金融当局は利上げを比較的早期に打ち止めにし、恐らくターミナルレート(利上げの最終到達点)は低めになる。それはドルに下向きの圧力もかける。これら両方ともに金にとってプラスだ」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は33.20ドル(1.9%)高の1オンス=1825.50ドルで終了。金スポット価格はニューヨーク時間午後2時45分時点で1.7%上昇の1812.39ドル。一時は2.4%上げる場面もあった。

原題: Stocks Notch Post-CPI Gain on Eve of Fed Decision: Markets Wrap(抜粋)

Stocks Pare Post-CPI Gain With Fed’s Path in Focus: Markets Wrap

Treasuries Bull Steepen, End Off Best Level After Poor Bond Sale

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