iPhone 12およびiPhone 12 Proの実機レビューをお届けする。
前回、発表内容を見て「12は動画が面白いスマホになる」と予想した。これは完全に的中した。見事に「動画を撮るのが面白いスマホ」になっていたのだ。これで、手振れ補正が強化された「iPhone 12 Pro Max」だとどうなるのだろうか? と思うほどだ。
そこで本レビューでは、AV専門媒体ということもあり、「動画」に軸を置いた形にしてみたいと思っている。動画についてはYouTubeへアップロードした上で埋め込んでいるが、特にHDR動画については、そのままではわかりづらい部分が多数ある。
詳しくは後述するが、「有機ELディスプレイ搭載のiPhoneで、最新のiOS14にアップデート済み」の方は、ぜひ元データファイルを直接iPhoneにダウンロードし、視聴していただければと思う。これに限らず、すべてのサンプルについて、元データのダウンロードリンクを用意している。
超広角での夜間タイムラプスが画質アップ
まずはこの作例をご覧いただきたい。上がiPhone 12 Proの「超広角」での、下がiPhone 11 Pro Maxの「超広角」でのタイムラプス動画である。場所は夜の東京駅。驚くほど精細さ・明るさが違う。
どちらも小さな三脚にiPhoneをつけ、ほんの数分で撮影したものだが、iPhone 12 Proのものはあまりの出来の見事さに、我ながら驚いてしまった。スペック上、超広角のカメラにはiPhone 12もProも差がないし、低価格で11月に発売される「iPhone 12 mini」も同じなので、「すべてのiPhone 12でこの撮影ができる」と思えばいいだろう。夜景・遠景での撮影能力は大きく向上している。
撮影データはどうなっているのか
「iPhoneで撮影されたHDR動画」がどのようなものなのか、プレーヤーソフトの「VLC」でチェックしたのが以下の結果となる。
MOVのコンテナに入ったHEVCで圧縮された、BT2020での深度10bitの映像で、ガンマは「ハイブリッドログガンマ」(HLG)となっている。現状、他のプラットフォーム(例えばPixel 3 XLなど)でも再生できて、その際にHDRを認識しているのも確認できているが、動画編集ソフトなどによってはちゃんと認識されないこともあるし、Adobe Premire Rush・iPhone版のように、読み込めなかったものもある。本来データとしてはDolby Visonのはずなのだが、どうなっているかは現状情報公開がなく、時間も非常に限られていたので、検証しきれなかった。ご了承いただきたい。今後情報がアップルなどから出て、各種ソフト・サービスへの対応が広がっていくのではないかと予想されるのだが。
編集そのものはiPhone 12だけで行なえる。カット編集や色味調整ならこれだけでいい。ただし、書き出しにはかなりの時間がかかった。数十秒のデータでも10分以上かかったこともある。その辺、作業内容によっても変わるため、ここもまだはっきりしない。「最後の書き出しにだけは時間がかかる」ことだけは覚えておいていただきたい。
なお、HDRでの「輝度突き上げ」表示はないものの、iCloudで同期した場合、MacやiPad、HDR表示非対応のiPhoneでも「HDR動画」と認識はされる。編集も可能だ。そのため、iPadなど画面の大きいもので編集し、視聴はiPhone 12で……という形も採れる。この際も、HDR情報はちゃんと残っている。
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