東京外国為替市場では円とドルが買われる展開。前日の米長期金利急騰や株価の大幅下落を受けてリスク回避の動きが強まった。ドル・円は昨年9月以来の高値を更新した後、月末に絡んだドル売りもあり一時、1ドル=106円を割り込む場面が見られた。
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![米金利急上昇で一時106円半ば](https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iMUo9AubIWvY/v2/60x-1.png)
市場関係者の見方
IG証券の石川順一シニアFXストラテジスト
- いくら米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が金融緩和を継続すると言っても米金利が下がらない。今後、米国が財政政策を打ってくるなら今の金利上昇が果たして抑えられるのかという不安心理は当然働いてくる
- 金利の急騰が今後も見られるようだとリスク回避のドル高と円高圧力が強まってくるだろう
あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト
- きのうは米金利の急上昇でドル買いになったが、東京時間に入り米金利が少し下がり、日本株も大きく下げたことが円買い材料になっている
- 円金利も上がったとはいえ小幅。政策点検が来月で日銀もけん制してくると思うので、落ち着いてくるのではないか
- ドル・円はちょうど週足一目均衡表の雲の辺りだし、昨年3月の高安値の半値が106円50銭付近でテクニカル的にも止められる位置。一方で、下げても200日線の105円50銭あたりはサポートになるだろう
大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジスト
- 米長期金利の動きが非常にボラタイルになっているため、今までのようなドル売り一辺倒の相場にはもうなりにくい
- きょうは月末なので日本時間では実需の動きに左右されやすい。その後はロンドンフィクシングが波乱になるかどうかだが、全体的にはドルが強めの動きになるのではないか
背景
- 25日のニューヨーク市場で米10年債利回りは一時1.6%台と1年ぶりの水準まで急上昇。26日のアジア時間の取引では1.48%程度
- 米セントルイス連銀のブラード総裁は25日、最近の米10年債利回りは「適切」と 発言。米アトランタ連銀のボスティック総裁も米債利回り上昇について「懸念していない」とコメント
- 米金利急騰の影響は26日のアジア市場にも波及
- 日本の10年債利回りは2016年1月の日本銀行によるマイナス金利導入後の最高水準となる0.175%まで上昇
- オーストラリア準備銀行(中央銀行)は利回り抑制措置として30億豪ドル相当の3年債購入を発表
- 前日の米国株の下落に続き、日本株は急落し日経平均株価は前日比1202円安で取引を終了。中国株も大幅安
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